Python にまつわるアイデア: Pythonic その1

Python にまつわる概念に「 Pythonic 」(パイソニック)というものがあります。

Python の勉強をしている方が最もよく見かけるキーワードのひとつではないかと思います。今回はその「 Pythonic 」という概念について説明します。

まず最初に定義をあげて、続いて具体例を見ていきます。

定義

「 Pythonic 」とは何ぞやを一言でいうと「 Python らしい、シンプルで読みやすいコードの書き方 」のことです。厳密な定義はないようですが、 Python を長く使っている人たちの間ではほぼ共通の認識があるようです。 英語の Wikipedia では、次のように説明されています。

A common neologism in the Python community is pythonic, which can have a wide range of meanings related to program style.

意訳:

Python を使う人たちの間で共有されている造語に「 pythonic 」というものがあります。「 pythonic 」はプログラミングスタイルに関して幅広い意味を含むことばです。

To say that code is pythonic is to say that it uses Python idioms well, that it is natural or shows fluency in the language, that it conforms with Python's minimalist philosophy and emphasis on readability.

意訳:

あるコードが「 pythonic だ」というとき、それは次のようなことを意味します。

  • Pythonのイディオムがうまく使われている
  • Pythonコードの書き方として自然で流暢な感じである
  • Pythonのミニマリスト的哲学とマッチしていて、読みやすさが重視されている

In contrast, code that is difficult to understand or reads like a rough transcription from another programming language is called unpythonic.

意訳:

逆に、次のようなコードについては、「 unpythonic 」(アンパイソニック: パイソニックでない)といいます。

  • 理解しづらい

  • 別の言語からそのまま翻訳してきただけのような書き方がしてある

おおまかな意味はこのあたりで押さえられるかと思います。

つづいて投稿を改めて具体例を見ていきます。